変形性頚椎症について
人間の背骨には通常、首の部分に椎骨と呼ばれる骨、頚椎が7個、胴体の部分に肋骨とつながっている椎骨と呼ばれる骨、胸椎が12個、腰の部分に椎骨と呼ばれる骨、腰椎5個存在し、体のバランスを保っています。
その中でも、頚椎に加齢などに起因する変化が発生すると、首が痛くなったり、肩が凝ったり、手足がしびれたり、といった症状が発生します。
そのような症状を、変形症頚椎症と呼んでいます。では、変形性頚椎症などが発生する「加齢による変化」には、どのようなものがあるのでしょうか。人間は、年をとるにつれて、椎間板が変形したり、骨棘(骨の出っ張り)が発生したり、靱帯が肥厚してくるというような変化が発生していきます。
これらが原因となって、脊髄が圧迫されて脊髄の症状が出たり、神経根が圧迫されることで手のしびれや痛み、あるいは力が入りにくくなるなどの症状が発生し、変形性頚椎症になりやすくなります。
これらは、当然誰にでも起こりえますが、例えばスポーツをやっている人とやっていない人での負荷の違いや、先天的な要因などもあるため、個人による差は存在します。
ですが、基本的により多く負荷をかけてきた人ほど発症率は高くなると言えるでしょう。変形性頚椎症の治療法としては、大きく分けて保存療法と手術療法が存在します。
保存療法としては、非ステロイド系消炎鎮痛剤、筋弛緩薬、胃薬を組み合わせて処方する薬物療法、牽引療法、温熱療法、電気治療、レーザー治療が行われます。
また、マッサージ治療などが行われる理学療法や装具を用いての治療が行われる装具療法の3つに分けられます。
また、手術を行わずとも、完治できるという考えが広まってきているために、近年では手術は症状が重篤な場合以外では、選択されなくなってきています。