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症状について



頚椎ヘルニアは、骨と骨の間にある椎間板というクッションの役割をしている髄核という物質が飛びだし、神経を圧迫させ、手の外側や内側などに痺れや痛みが出てしまうという病気を言います。

つまり、圧迫された髄核が椎間板の外にある神経根に飛び出てしまっている状態です。主な症状としては首から肩にかけて痛みを感じ、肩の関節を動かしにくくなります。

更にはだるさやこり、ハリなども感じます。首を後ろに倒すとピリピリとした激痛が走ったりもします。範囲は首や肩周囲だけには留まらず、肘から指先にかけてしびれやむくみが出て、握力が低下してしまうこともあります。

また、個人差がありますが、物がしっかりと掴めなくなり、細かい作業をすることがなかなか難しくなります。首周辺や肩周辺だけでなく、頭にも症状は現れてきます。後頭部や側頭部にも痛みが走り、目の奥が痛くなって充血してきます。

更には片頭痛が起こるなどして、酷くなると気分が悪くなってしまい、吐いてしまうということもあります。また、頭へと繋がる血管が圧迫されると、血流が悪くなり、眩暈やふらつき、耳鳴りにまで発展します。

また、脊髄の中の組織まで触れると神経障害が出始めます。上半身だけではなく、下半身にも現れてきます。そして、しびれや痛みによって歩きにくくなり、排尿が上手く出来なくなってしまいます。また、筋力も低下していきます。

このような症状は、一日の中で時間が経つにつれて重くなっていきます。朝方はまだ軽い方で、夕方や夜になるとだんだんと痛みは激しくなっていき、それに伴ってだんだんと辛くなっていきます。

何故、朝方は軽く、夜になると酷くなっていくのか言うと、首周りの筋力が疲労してくるからです。人間の頭は思っている以上に重く、人によって異なりますが、体重の3%~5%の重さと言われています。

朝の時点では頭を支えている時間が短いため、比較的症状は軽くて済みます。しかし、時間が経つにつれて、首周りの筋肉が疲労してくると、筋肉だけでは頭の重さを支えきれず、頚椎に直接負担が掛かってきてしまいます。

そうすると、筋力で支えきれない重みが頚椎に負担を掛ける形となり、頚椎にかかる縦のストレスが増大していき、神経根の圧迫箇所を刺激してしまうのです。ですので、頚椎ヘルニアを治すには首周りの筋力強化は必要となってきます。

頚椎は頭を支えるための骨です。その骨を支えているのは筋力と腱だけなのです。ですので、首周りの筋力を強化することにより、首の重さを筋肉だけで支えて上げることが出来るようになれば、症状は改善されていくのです。

また、頚椎ヘルニアの痛みやしびれは首や肩から始まります。ですが、脊髄の一部であることに変わりはありません。とても重要な場所なので、身体全体に現れるとても怖いものです。

一歩間違えれば、一生寝たきりになってしまうほど、危険な病状であることは間違いはありません。もし、痛みやしびれが酷く、手術を検討している方がいれば、よく考えて行動されることをお勧め致します。

頚椎ヘルニア