手術について

頚椎ヘルニアの治療において保存療法が行われます。注射、牽引、投薬、リハビリ、温熱療法、安静など、主な治療法はほとんどが保存療法です。頚椎ヘルニア疾患者の全体の8割の人が保存療法で改善していくというデーターがあります。では、残りの2割の人はどうなるのでしょうか。
症状が改善しない人達は手術という選択を取るしかありません。一般的に排尿障害が現れ始めたら、選択の余地が必要となってきます。これには様々な種類がありますので、代表的なものをいくつか挙げていきましょう。
レーザー治療は保存療法と切開術の中間的治療とも言えます。レーザーを照射して椎間板の内圧を下げるものです。費用は患者負担で17万円ほどになります。ラブ法と言われるものは、全身麻酔をかけた上で、背中から数センチ切開して、飛び出している髄核を切除、摘出するといったものです。
ラブ法は術式の中では最も一般的なものだと言えるでしょう。パパイン療法と言われる術式は短時間で終わる点や、術後の社会復帰が早い点などでお薦めです。
椎間板の中にパパイン酵素を注入して、溶解するという方法です。他にも内視鏡下ヘルニア摘出術(MED法)、経皮的髄核摘出術(PN法)と言ったものもよく使われます。
このように様々な術式がありますが、直接人の手によって患部の処置をしてくれるので、保存療法に比べたら効果もだいぶ違ってきます。しかし、費用の面やリスクの面を考えると、あまりお薦めはできる方法ではありません。
何故なら、頚椎の周りには人間の体を司る大事な神経がたくさん走っています。もし、技量の浅い医師が執刀をして、神経を傷つけでもしてしまったら、車椅子生活や最悪寝たきり状態になってしまうこともあります。
医師もこのことを分かっているので、あまり強くは薦めてはこないはずです。出来るだけ薬や運動などを用いてで改善を見込もうとします。あくまで最後の切り札としてとっておいて、まずは薬や運動などによって、頚椎ヘルニアを改善していくことを強くお薦めしたいと思います。