レーザーについて

頚椎ヘルニアの手術には様々なものがあります。最もオーソドックスなラブ法やMED法、PN法など種類は多数です。その中でも、レーザーによるものは近年、注目を集めています。この方法は、メスを入れなくて済むので、保存療法と切開手術の中間的療法として見られています。
もちろん、頚椎ヘルニアの手術であることに変わりはないのですが、何より切開の必要が無く、危険性も低いので日帰りが可能なのです。恐らく、あなたが想像しているものとは、全く違うものだと思います。
通常は手術をする場合、切開を行うので全身麻酔を使います。心臓や肺が悪い方は体が持たない為、全身麻酔では危険性が高くなります。
一方、レーザーによる手術は局所麻酔を使うのでお年寄りや糖尿病を抱えている方も安心して受けられます。細い針を使うので出血が少なく、輸血も必要ありません。
筋肉を傷つけず、傷跡が残らないので色々な意味で、身体への負担が非常に軽いのです。また、副作用が少ないという点も大きなメリットです。このような方法をPLDD(Percutaneous LASAR Disk Decompression)と言います。「経皮的レーザー椎間板減圧術」というのが日本での正式名称です。
この方法はメリットが多いものですが、やはりデメリットもいくつか存在します。まずは、大きなヘルニアには対応出来ないということです。ある程度の大きさのヘルニアであれば、治療することは可能です。
しかし、あまりにも大きく吐出したヘルニアには、対応することが出来ないため、通常の手術をすることになります。その他のデメリットとしては、健康保険が適用されないという点です。
健康保険が適用されないということは、全て自費負担で治療費を支払わなくてはなりません。ちなみに費用としては約50~60万が相場で非常に高額です。しかし、ここまで高額な医療費を払ったにも関わらず、完全に完治出来るのかと言うと、そんなことは決してありません。
ある病院のデーターによると、この方法を行った頚椎ヘルニア患者さんの10%は改善されますが、90%の方は再発してしまうそうです。このことから、劇的に効果があるかというとそんなことないのが現実です。
この方法では除圧効果がありますが、頚椎の椎間板が薄くなってしまうという場合もあります。しかし、それはこのことに限ったことではなく、頚椎ヘルニアの手術を受けてしまうと、多少は再発しやすくなってしまいます。
頚椎ヘルニアを再発させないためにもまずは、運動療法による頚椎周りの筋力トレーニングを積極的に行っていくことが大事です。頚椎ヘルニアは諦めなければ必ず治ります。最後まで諦めず、根気よく治療を続けていくことが、頚椎ヘルニアの完治への早道となります。